祐一 「もうすぐ、2006年が終わるな……」
真琴 「うん……」
祐一 「こたつにみかんに紅白歌合戦……これぞ日本人の正しい大晦日! って感じだよな」
真琴 「へ? 私たちは紅白見ないわよ」
祐一 「何ぃっ!? なぜっ!?」
真琴 「だって、面白くないじゃない」
祐一 「そ、そうか(汗)」
真琴 「大体私たちがこうして喋ってるってことは、何するかはもう決まったようなものじゃないの」
祐一 「また……漫画か」
真琴 「そう、漫画よ」
祐一 「……」
真琴 「……」
祐一 「真琴……このコーナーまだ2回しかやってないのに申し訳ないんだが、一つだけ言っていいか?」
真琴 「特別に発言を許可するわ」
祐一 「お前と二人だけで語るのって……正直、飽きたんだが」
真琴 「秋子さん特製謎ジャムを所望するって意味かしら?」
祐一 「本当に申し訳ありませんそれだけはどうかご勘弁を」
真琴 「やれやれ、祐一は本当にヘタレねぇ(笑)」
祐一 「(ぐっ、いつかキャンて言わせてやるっ……!)」
真琴 「まぁ、それはともかくとして、私も祐一とマンツーで喋るのは、ちょっと飽きたのも事実」
祐一 「ほれみろ」
真琴 「そこで今夜は大晦日特別企画と称して、特別ゲストを二人お招きすることにしたのよっ!」
祐一 「おおっ!」
真琴 「どーぞっ!」
祐一 「ぱちぱちぱちぱちっ」
?? 「おっ邪魔しまーっす!」
?? 「お、お姉ちゃん、初めての人なんだから、始めましてだよぅ……」
祐一 「ご予約のお名前は?」
真琴 「アンタはビストロの中居クンか」
祐一 「…………(汗)」
杏 「藤林杏よ。で、こっちは」
椋 「あ、藤林椋って言います」
祐一 「へぇ、杏に、椋かぁ。そっくりだけど、ひょっとして双子?」
椋 「は、はい」
杏 「ふふふぅ、あんまり美人姉妹なもんだからびっくりしたんでしょ?」
祐一 「うっ、ま、まぁな////」
真琴 「(この馬鹿祐一っ! デレデレしてんじゃないわよっ!)……ていっ!」
ゲシッ
祐一 「あうちっ!?」
椋 「ろ、ろーきっくっ!?」
杏 「真琴ちゃん、中々やるわね……!」
真琴 「(にっこし)さぁ、それじゃー早速始めるわよっ」
祐一 「きょ、今日のお題は……?」
真琴 「今日はねぇ、杏ちゃんと椋ちゃんが持ってきてくれた漫画を読むの」
祐一 「ほぅほぅ。して、何を?」
杏 「あはは……ま、まぁ、ちょっとね」
椋 「…………////」
祐一・真琴 「???」
今夜は漫画談義 〜恐怖の虹玉・クピドの悪戯〜
真琴 「というわけで、今日のお題は『クピドの悪戯 虹玉』でっす! つい最近まで深夜枠のドラマまで放映されていた人気作よっ」
祐一 「……しっかし、この漫画……エロいなー」
杏 「……あははー(汗)」
椋 「…………////(真っ赤っか)」
祐一 「誤解を恐れずに言えば、ヤッてるシーンばっかじゃん」
真琴 「確かに、元々18禁ゲーム出身の私たちならともかく、全年齢対象ゲーム出身の杏ちゃんや椋ちゃんが持ってくる漫画じゃないかもねー」
祐一 「杏と椋、どっちの趣味だったのかが非常に気になる」
杏 「それはねぇ、りょ」
椋 「ちょっ、お姉ちゃんっ……////」
杏 「もがもがもが」
祐一 「……真琴、この麗しき姉妹が揉み合ってる間に作品概要の紹介を頼む」
真琴 「オッケー(笑) まぁ簡単に言うと、21歳童貞青年と、その同級生、職場の年下の女の子っていう3人が織り成す三角関係のお話ね」
祐一 「でも、この主人公のかかってたっていう病気だけど、怖いよなぁ。男の俺から言わせてもらえば、絶対かかりたくない病気だぜ」
真琴 「『虹玉』ね。この病気にかかったら、合計7回のしゃせーをしたらそれで打ち止めになっちゃうんだって。ねー祐一ー、しゃせーってなにー?」
祐一 「……(食らわせてやろうかこのクソガキがっ!)ま、まぁそれはおいといてだ。この、一人の男を巡る女二人の三角関係って……なんか似てるよな(ちらり)」
真琴 「……似てるわね(ちらり)」
椋 「え、え、お二人ともどうかされたんですかっ?」
杏 「もがもがもがもが」
祐一 「ときに椋さん。この話に出てくる二人のヒロインだと、どっちに共感する?」
椋 「そうですね、この二人なら職場の女の子の玲子さんの気持ちなんかよく分かります。私も岡崎さんと話せた日の夜なんかベッドの中で叫んじゃいますし……って恥ずかしいですっ! きゃーきゃー!」
祐一 「……(確かにラスト付近の玲子の台詞の『本当に好きだったかどうか分からない』とか、椋さんなら切羽詰ったら言っちゃいそうだなぁ)」
真琴 「……(あの時の玲子の気持ちは、女としては分かんないこともないんだけどね)」
祐一 「杏さんはどう?」
杏 「あー、死ぬかと思ったわ……そうねぇ、私はやっぱり桐生麻美かなぁ。好きになっちゃいけないと思いながらも徐々に主人公の智也に惹かれていく所なんか、やっぱり共感しちゃうなぁ」
祐一 「……朋也?」
杏 「智也! 字が違うでしょうがっ!」
椋 「お姉ちゃん……やっぱり、岡崎さんのことを……」
杏 「あー! あー! もうっ! なんでそうなるのよっ!」
祐一 「なんちゅーか、まぁ、しょうがないよ、なぁ?」
真琴 「不本意だけど、祐一に同意」
杏 「……////」
椋 「じゃ、じゃあ祐一さんの目から見て主人公の睦月智也君はどうなんですか? ほら、同じ主人公ということですしっ」
祐一 「一言で言うと、ヘタレだな」
真琴 「ヘタレね」
祐一 「作者の北沢拓さんは前にサンデーで『なぎさMe公認』を書いてたこともあるんだけどさ、その時も結構ヘタレ属性の主人公だったもんな。ああいうキャラを書かせたら天下一品だな」
杏 「でも、ただのヘタレってわけでもないんじゃない? 麻美の手助けがあったとはいえ、ちゃんと実家の工場を継いで立派にやってるわけだし」
椋 「そうですよねっ! やる時はやる男の人って、凄くかっこいいですよ!」
祐一 「そうだな。そういう意味じゃ君らの友達の岡崎朋也と近いところもあるよな(笑)」
杏 「……////」
椋 「……////」
真琴 「(あ〜あ、止まっちゃった 笑) 見所は、ズバリこの3人の恋の行方ね。主人公と結ばれるのは元同級生の気の置けない女友達・桐生麻美か、それとも職場の年下事務員で隠れ巨乳・大倉玲子か」
祐一 「その過程の繊細な人間関係の機微の描かれ方も注目だな。ただのエロ漫画とは一味も二味も違うぜ」
真琴 「そうそう! エロも楽しめるけどねっ!」
祐一 「…………(汗)」
真琴 「そういえばさ、杏ちゃんと椋ちゃんは、どこか感動したシーンとかってある?」
椋 「私は、最初の方の話ですけど、玲子の部屋で互いの気持ちを確かめ合うシーンとか好きですよ! 私も玲子と同じで男の人と話すと緊張してしまうので、玲子の気持ちが凄くよく分かったんです」
杏 「私は、智也が昔仕出かしたある出来事を知った時の麻美の反応とか好きだなぁ。本当に最後の方だけどね。その出来事を話すかどうかって、序盤から引っ張った伏線だったからどんな決着のつけ方をするのか物凄く興味があったの。麻美の反応って凄く理想的。私でもそんな反応するわーって思ったもの」
真琴 「私だったら確実にグーパンするわね(笑)」
椋 「私も智也のアレはちょっと……ご勘弁願いたいです(苦笑)」
杏 「えーっ!? でも自分の好きな人だよ? アレぐらい許してあげちゃうわよ!」
真琴 「私は嫌ー」
祐一 「…………」
祐一 「女同士の話が盛り上がってまいりましたので、この辺で終わりとしましょうかね(笑) 智也が仕出かした『ある事』は実際に読んで確認するといいと思うぜ」
ガチャリ
朋也 「ふぅ、疲れた」
祐一 「お、噂をすれば朋也じゃんか。こんな年末まで仕事か? 大変だなー」
朋也 「まぁな。何かあったら出て行くのは新人の俺の仕事だからさ」
祐一 「それはいいんだが、ちょっと朋也。あいつらなんとかしてくんないか? 手に余ってんだよ」
真琴・杏・椋 「…………!!(激論中)」
朋也 「いや、無理だろ」
祐一 「うん、無理だよな」
朋也 「紅白……見ようぜ」
祐一 「紅白、見るか」
杏 「あー! 朋也っ! アンタちょっとこっち来なさいっ!」
真琴 「祐一もっ! 逃げるんじゃないわよぅ!」
祐一・朋也 「ちょwwwww」
<来年もよろしくお願いしますm(__)m>